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喫煙とがん

タバコの煙には、発癌性を有する化学物質が含まれており、一方でニコチンには依存性が認められています。そのため、喫煙者は長期間にわたって繰り返し発がん性物質にさらされる行為を繰り返してしまうことになります。

喫煙によって罹患率が増加する癌としては、肺がん、喉頭がん、咽頭がん、食道がん、膀胱がんなどがあります。

ヒトの身体を構成する細胞は、分裂・増殖を繰り返すのですが、がんは、細胞分裂の際、特定の遺伝子のコピーにミスが起こることで生じるものです。喫煙の際には、煙によって気道や肺の炎症・破壊が生じ、修復のために細胞の増殖が促進されます。また、タバコの煙に含まれる物質は、遺伝子毒性を持つことが実験的に示されています。このように、細胞分裂が活発に行われ、しかも遺伝子のコピーミスが生じやすい環境におかれることで癌が発生しやすくなると考えられています。

日本における2003年の癌の統計によれば、20~24歳の男性が喫煙を開始して肺がんを発症し死亡する数は、人口10万人あたり114.0人で、非喫煙者は24.1人との統計が出されており、約5倍となっています。全癌においては、10万人中喫煙者で571.5人非喫煙者で347人と、喫煙者のほうが癌罹患率が高いことが示されています。

カナダの保健省が学術誌「Cancer Research」(2007年6月発行)で発表した研究によると、喫煙により遺伝子が傷つけられることで精子が改変され子孫にも癌や奇形などの遺伝的リスクが高くなるため、喫煙時の子供の有無に関わらず子孫への悪影響があるとしている。また、これらの遺伝子の変異が遺伝すれば、子孫の遺伝的構成物の中に不可逆的に存続し、当然変異した遺伝子を元に戻すことは出来ないとしています。

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