英国の哲学者であるロジャー・スクルートンは、過去にたばこを擁護する内容の記事を新聞や雑誌に投稿していたが、日本たばこ産業(JT)から資金援助を受けていたことが2002年に暴露された。スクルートンは、他に、「マクドナルドの製品の方が健康に悪いと印象づけるべきだ」「WHOの信頼性を疑わせるような記事をメディアに載せるべきだ」などの助言をJTに対して与えていたという。
・たばこ産業による資金提供の有無と研究結果の関連
たばこ産業は、喫煙の健康への影響に関するさまざまな研究に資金を提供しています。たとえば、受動喫煙の健康への影響について多くの研究がなされてきたが、その結論が多様であることが不思議に思われてきました。
そのため、カリフォルニア大学のBarnesらは、受動喫煙の健康への影響について1980年から1995年の間に発表された106編の論文を調査したところ、67編(63%)の論文では受動喫煙は有害であるとしていたが、39編(37%)の論文では受動喫煙の有害性が否定されていた。この39編の論文のうち、29編がたばこ産業から資金提供を受けていたというのです。統計的には、ある論文が受動喫煙が健康に害を与えないという結論を出すことと有意に関連した因子は、さまざまな因子のうち「たばこ産業からの資金提供を受けていたこと」のみであった(しかも非常に強く関連していた)。
・エンストローム論文
2003年、エンストロームとカバットが「受動喫煙と虚血性疾患・肺がんとの関連性は、一般に考えられているより小さいかもしれない」と結論する研究を、たばこ産業の資金援助の下で行い、発表した。これは後に、たばこ会社による詐欺事件裁判の判決で、「大衆を欺く目的で科学に操作を加えた詐欺行為の証拠」とされた。
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